フォトグラファーか写真家か、それともカメラマン

フォトグラファーという言葉

単なる言葉選びの問題ではあるけれど。

仕事のシーンだと、ほぼ100%「カメラマン」と呼ばれるし、理解もされやすい。カメラマンという言い方は本来的な意味だと、映像(映画やテレビ)系の人が主な対象になるようだ。が、実際のところは写真も含めて包括的な意味合いがあり、汎用性が高く認知度も十分な言葉だろう。
個人的には、カメラマンという響きには、技術職というか職能的なものを感じる。

写真展など作品を発表する場では、「写真家」だとか「作家」と呼ばれることになる。写真家となると、芸術的というかアーティスティックなニュアンスが出てくるのだろう。自身のテーマを追求して表現するという求道的な姿もそのイメージと重なってくる。
ただ、自分から「写真家です」と名乗るのは、若干違和感があるのも事実で、基本は他者がその人をどう見なすのか、という地点から発せられる呼称のように思う。

ちなみに「作家」というのは小説家ではなく「写真作家」の意味だが、こうなるとさらに表現者の意味合いが強くなる。写真家だとまだ職業的な観点でも使われることがあるが、写真作家ではそういう匂いはなくなる。仮に作家として収入があり、生計を立てている場合でも、それはプロカメラマンとは別の世界の話だ。

名刺には「フォトグラファー」と記している。口頭で「フォトグラファーです」と言っても、「は?」という対応をされる方もいらっしゃるので、あまり馴染みがない言葉なのかもしれない。なぜフォトグラファー(photographer)なのかというと、単に語義的に的確であり、英語としても妥当な言葉だと思われるからである。職業的でも芸術的でも、どちらのニュアンスも含まれる。
現実には、photographer と書いてカメラマンと読む、くらいが面倒臭くないのかもしれない。