Dust Flowers (2003)

概要

2003年1月 茨城県つくば美術館『写真2003展』出品作品
12x16in. 24点(当サイトでは9点を公開)

作品について

* 旧サイトのテキストを加筆修正 2019年4月

私自身にとって初の発表作品である。あらゆる事象に対してそれらの存在を確かめるような、その一方でそれらが何であるかとは無縁な足どりで、カメラを手にうろつきまわっていた頃に撮られた写真である。被写体についての何かを探るというよりは、写真を撮る・写真を見ることの裡にある何ものかを探る感覚は、いささか素朴ではあるが、現在まで通底しているところがある。

今あらためて24枚の写真を見返すと、明らかに場違いで必要ない写真が何枚かあった。ここでは、今の視点で9点のみセレクトしたことで、自身の写真活動における原点を示した作品として読み取れるものになったように思う。

写真2003展について

「写真2003展」は2003年1月に茨城県つくば美術館(つくば市)で、17名の写真家を集めて開催されたグループ展である。
出品作家は50音順で、糸崎公朗、内野雅文、内野ゆきな、大谷健二、奥田倉之、小平雅尋、小松千夏、齋藤さだむ、椎木広、高田洋三、瀧石菊乃、中田聡一郎、西川潔、橋本典久、船渡川由夏、増山裕之、松本美枝子。

この中には、すでに広く活躍中の作家もあり、また作品性もストレート写真から現代アートやメディア・アートに通じるものまで、多岐にわたっていた。そのためもあってか、つくばという地でありながら、一般の方から写真関係者まで多くの来場者に恵まれた。私の知るところでは、写真家の高梨豊氏、金村修氏、写真評論家の飯沢耕太郎氏らの姿が会場にあった。

《資料》パンフレットと会場写真