Drone (2010)

概要

2010年、Roonee 247 photography
135フィルム、バライタプリント 11×14in. 24点 (当サイトでは9点を公開)

作品について

「写真がもたらすひとつの像、それはもはや手の届かない所にあり、磨り硝子越しの城のように不明瞭だが、危うい均衡で、私を支えている。あらゆる重量をすべて積み上げて、得体の知れぬ焦燥に駆られては、アキレスの幻を追うように、ひとつの線をうろつき回り、その際限に何が刻まれるというのだろう」【展示に寄せたテキストより】

前作「時の漂着」が異質な系統の作品だったので、この時は自身の原点に意識を置きながら、行きつ戻りつの試行錯誤の意味合いが大きい展示となった。
事実、その後もこういう路線で進むとはならず、別の方向性を探りながらの沈黙が続くことになった。

タイトルの Drone は、語義通りの「低く唸る音」の意味で付けている。今では小型無人航空機ドローンとして広く知られる単語であるが、ここではその意味はなく、当然ながらドローンで撮影した写真ではない。

《資料》DMと会場写真